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販売組織に加入者が一般消費者を勧誘して新たな加入者とし、さらにその加入者が次のものを勧誘して加入者とするといったように順次販売組織を拡大させ、ピラミッド型の商品流通の仕組みを構築しつつ商品販売等を行っていく手口のものを“マルチ商法”と言います。
また、昨今、マルチ商法はその被害者の多さからネガティヴなイメージが定着してしまっているため、その払拭を図るために最近では“ネットワークビジネス”という呼称が用いられることが多く、ほぼ同様のものと考えていただいて結構です。
この点、ネットワークビジネスは“個人的な人と人のつながり”を利用した商品販売の方法という意味でピラミッド型の販売組織構築を行うマルチ商法とは異なるという見解もありますが、いずれにしても“連鎖販売取引”に当たることに変わりはないので、定義的な差異はあまり問題とならないでしょう。
ところで、マルチ商法と類似のものとして、いわゆる”ねずみ講”と呼ばれるものがあります。両者とも、組織を拡大していく中で上位者が下位者からマージンを取るという点では共通していますが、ねずみ講(=無限連鎖講)は法律上犯罪行為として定められているため、その違いが明らかとなる必要があります。
そして、最大の相違点は、マルチ商法が商品の再販売等という生産的活動を伴うのに対し、ねずみ講はもっぱら金銭配当を目的とする性質のものであって必ず組織運営に行き詰ることの明白な構造のものであるといえます。
ただ、形の上ではマルチ商法であるとの体裁であっても、商品等の値段と代金額の格差があまりにもあり過ぎる場合は、実体的に見てねずみ講であると判断される可能性があるので十分注意が必要です。
なお、マルチ商法(ネットワークビジネス)は、先述の通り「特定商取引に関する法律」にて“連鎖販売取引”に指定されており、一定内容の書面を受け取った日または商品を受け取った日のいずれか遅い方から20日間はクーリングオフをすることが可能です。
また、クーリングオフ期間を過ぎた場合も将来に向けての中途解約をすることができますが、それに伴って商品販売の契約を解除するには、商品が未使用であること等の一定の条件を満たしていることが必要となり意外と利用することができるケースは少ないですし、解約損料も請求されてしまいますから、なるべくクーリングオフで解決するようにされる方がよいでしょう。 |