おすすめサイト 
絵画・彫刻等の美術品の取引は、キャッチセールスにより商店街等にあるギャラリーでの展示会に連れて行かれるケースが多いです。
例えば、ギャラリーのすぐ外で、女性が「よかったらご覧になっていって下さい」等と言って誘い込み、中に入ってしばらく見ていると別の販売員が近づいてきて「どれがお気に入りですか?」と問いかけ、そこで応答するとあたかも契約することが前提となっているかのような対応を取ってきたり、あるいは、数人の販売員で取り囲んで契約するまでなかなか退去させないなどして購入させることも多いです。
ところで、このようなギャラリーでの取引においてもクーリングオフできるかどうかですが、判断が微妙なことも少なくありません。
というのも、広い意味での訪問販売によるクーリングオフ制度は、「営業所等以外の場所」で取引したときに適用されますが、そこでいう“営業所等以外の場所”の判断基準につき、経済産業省が通達で「概ね2〜3日の間、固定の施設で営業している」ときは“営業所等”に当たるとの見解を表明しております。
したがって、現在ではクーリングオフ制度の適用回避のため、わざと4日ないし1週間ほど展示会を開催して営業活動をする業者がほとんどとなっています。
このような場合、クーリングオフ制度を使った無条件解除の方法はとれないわけですから、他の消費者保護の規定による契約の取消等を利用するしかありません。
例えば、先に述べたような“買うまでその場から退去できないような状態であった”ときには、消費者契約法による契約の取消を行なうこと等が考えられます。
ただ、そうであっても、絵画・彫刻等の美術品の場合には契約を結んでから制作を始めるいわゆる“受注生産”の場合も多く、解約の申入れをした際、「もう製作者の方が作業に取り掛かっている」ことを理由に拒絶してくるということが多いです。
そういった意味でも、クーリングオフが効かないからといって直ちに期間的な問題は無いものと考えて解約手続をせずに放って置くわけではなく、どういった形で業者に対する解約手続をとるのかということの結論を出された上、なるべく早く具体的に話を進めていかなくてはなりません。
つまり、以上のことから、ギャラリーにおける展示会での絵画・美術品のお取引には基本的にクーリングオフは適用されない可能性が高いものであるとの知識を事前に身につけた上、慎重に契約を結ぶかの判断をされることが一番重要と言えます。 |