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印章等の取引の場合も訪問販売による勧誘が行なわれることが多いですが、これらの取引については不適切な手段での勧誘行為も目立ちます。
とりわけ「新しい印鑑を作っておかないと、今のままでは確実に不幸になる」とか、消費者の不安を煽ってそこにつけ込んだやり方での勧誘など明らかに不当な手口のものが多く見られます。
もちろん、ほとんどの業者は真っ当なところであることは言うまでもありませんが、わが国では、印鑑というものに対する“使う者の運気に影響を及ぼす大事な物”といった迷信的な考えの未だに根強い面があることから、そういった霊感商法による販売と結び付け易い商品であるというのは過言で無いでしょう。同様に水晶石も占いで用いられるような神秘性を持った物であるため、同じような勧誘手法で取引されることも多く、実際印章・印鑑業者が取引することが多く見られます。
これらに関する契約でも、広い意味での訪問販売である“営業所等以外の場所”での取引に該当するのであればクーリングオフの規定を利用できる商品でありますから、契約後はそれによる解約手続が最も端的でよいのは言うまでもありません。
また、勧誘に際して、先に述べたような霊感商法のような手段が使われている場合には、“不確定な事実に関する断定的判断を提供したもの”あるいは“虚偽事実を述べたもの”となり消費者契約法に掲げる取消事由に該当することも多いと思われますから、期間経過後等によりクーリングオフができない場合は、そういった契約を取り消すという方法も考えられます。
なお、消費者がクーリングオフの手続で解約しようとした場合、「もう既に印鑑を作成した」とか「この印鑑を使わなければ不幸になる」等と言って阻止しようとする事情の認められる場合、法令上禁止されている妨害行為として、業者には改善命令もしくは業務停止命令等の措置も考えられますし、販売員等には懲役という実刑措置も考えられます。 |