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マンション・宅地建物の不動産取引の勧誘は、まず業者から勤務先もしくは自宅に電話がかかってくるところから始まり、資料の郵送から物件説明目的での面談のアポイントを取るという流れになります。
そして、実際にアポイントを取り付けると、たとえ遠距離であっても販売担当者は来訪し長時間にわたるセールストークが始まってしまいます。
しかし、マンション等の不動産取引は高額な金銭の変動を伴うものですから、簡単に結論を出すわけにはいきませんし、パートナーおよびご家族のある方には相談される時間も相当程度必要でしょう。
にもかかわらず、業者は、当該不動産を購入するか否かに当たっての十分な検討ができていない段階でも、どうにか即決させようと強く迫ってきますから、ついその状況から解放されたい一心で契約書にサインしてしまうというのもよくある話です。
そこで、一定の要件の下、マンションをはじめとする宅地建物取引に関しても法令上クーリングオフ制度が認められています。
具体的には、“事務所等(土地に定着しているもので、専任の宅地建物取引主任者の設置義務がある場所をいう。したがって、分譲地の側に一時的に設営されているテント張りの案内所は“事務所等”に含まれない)以外の場所で、業者(代理・媒介業者を含む)が売主である場合に一個人としての買主が申込もしくは契約した”ときに認められることになります。これは、宅地建物取引業法37条の2で定められております。
しかし、クーリングオフの適用される不動産取引は“事務所等以外の場所”での“売買”の申込もしくは契約の場合に限られるため、「賃貸マンション」あるいは「事務所等での取引」に関しては、この方法での解約はできないこととなります。
そこで、売主が履行に着手するまでという条件付ですが、予め買主が手附金を納付しているような場合には、それを放棄することによって契約を無理由解除することが可能です。
これは、民法557条に定められております。
この方法によれば手附金分の経済的損失のみで契約を解除することはできるわけですから、それよりはるかに高額な契約金額を考えた場合には、1つの手段として検討の余地は多いにあると言えるでしょう。 |